ヤズコルヤズカマク

ヤズコルヤズカマクとはケチュア語で「行って目にして帰ってきたもの。目撃者…火山の内部を見た者。翼をもつ赤い存在…自らの弱さを全て焼き払った…を意味する(「赤の自伝」より)

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ファイナルアンサー

先月刑務所から出てきて、二年ぶりにシャバの空気を吸って選択肢の多いこの世界にワクワクしっぱなしっだったんだけど、その中でもやっぱり一番の楽しみはクスリだった。 刑務所の中で、塀のあっちとこっちを何度も出入りしている薬物の先輩方が「出てからの…

大切なことは覚醒剤が全部教えてくれた

覚せい剤について考えることは自分の生きる意味について対峙することに近い。 生きることを知るにはうってつけの命題である。 三年前から日記をつけているが三年前に書いていたことを読み返すと物事の理解が何とも上っ面だけをなぞったぺらぺらなものである…

それでも部屋を借りました

保護会を出れることも、新居探しも楽しみなはずだったけど、結構しんどい現実が待ち受けていた。 なぜ入居を急いでいるんですか? ...保護会出て行かなければいけないんでって言えない。 どうしてT区にこだわるですか? ...障害福祉サービスの申請の関係で…

マッチ売りのポン中

NAで話をしてスッキリしたという人の話を聞いて本当かなあと思っている自分がいる。 打ち明けたって結局その瞬間スッキリした気がするだけだ。状況は変わらない。マッチ売りの少女じゃないか。クスリやってた時とおんなじ。かりそめの幻に惚けて野垂れ死ぬ…

反動形成

NAメンバーがバースデイを祝われるのを見て、「よかったよかった、おめでたい」と口にしながら、一方で「何年も我慢し続けてご苦労様です」とも冷めている。 うまくいかない日常の出来事をミーティングでおろす誰かに対して「そんなに辛いなら使っちゃえば…

Time has come

やめようなんて思わなかった。やめる必要性も感じなかったし。今わかるのは、ただやめたくないだけだったんだということ。 けれどやめなければどうしようもない場面が人生には何度かある。潮時とも言う。それを逃すと次の波がいつかいつ来るのかわからない。…

渇望くんこんにちは

仮釈を受けてからここまで、テンポよく、問題なく、それこそ「順調」という言葉に相応しい生活(社会復帰の道)だったが、ここに来て躓く。 配達中、車線変更違反で違反切符を切られる。 “先日この先で死亡事故があったんで厳しく取り締まらせてもらっている…

やめたい、やめたくない、結局やめられない病

「もう使いたい」から「やめてよかった」までの距離が果てしなく遠い。否、近すぎるのか? どうにか今日だけを乗り越えて、やれやれと気を抜いた次の瞬間、使ってやれと目論む自分がいる。 日々が積み重ならない。 薬との距離はいつまでも変わらない。 勢い…

アンチアンガーマネージメント

「こっちは立ってらんないんだ!今すぐもってこい!」いきなり怒りをぶちまけてくるお客もいる。刑務所生活で怒鳴り声には慣れてきたが、鉄格子なしの直の怒りはちょっと怖い。常日頃からこういう自爆的コミュニケーションのやり方をつら抜いている人なのか…