ヤズコルヤズカマク

ヤズコルヤズカマクとはケチュア語で「行って目にして帰ってきたもの。目撃者…火山の内部を見た者。翼をもつ赤い存在…自らの弱さを全て焼き払った…を意味する(「赤の自伝」より)

マイノリティとしての品格

「前科」と「覚醒剤」から放たれる闇のオーラが強すぎてボクの中の「HIV」と「性的指向」のアイデンティティの影の存在感が薄れる。
ハッキリ言ってほとんど忘れている。

そう言えばオレってHIVとセクマイの当事者だったなあって思うのは…いつだっけ?

処方薬は毎朝、もう自動的にプロテインミノキシジルと共に飲むもの。収監…もとい習慣化されている。日常と化した場所には、正にしろ負にしろ自意識は宿りにくい。

障害者手帳を使って都営パスを使うときと映画館を1000円で利用するときくらいかなあ。自分が障害者であることを確認するのは。

でもさ、別にいい。特によくない態度ではない(とボクは思っている)。

現実に目を逸らすな、たるんでんじゃないぞと言われてもどうしようもない。

Xで「手帳使って美術館行きました。ヤッホー!」なんて投稿すると「その特権は国民の税金の上に成り立っている」と忠告を模した苦言を浴びせてくる奴もいる。だけど、ピンと来ない。申し訳なかったとすら思えない。税金払ってますが何かという反論も馬鹿らしい。

これがボクのボクなりのボクの傷(およびその傷に対する手当て)の受け入れ方なんだから。誰にどうこう言われる筋合いはない。そういうスタンスなのである。そしてそのスタンスは誰に強制されるものでもなく、誰に強制するものでもなく、そもそも矯正されうるものでもない。

HIVに感染したばかりの人が人生終わりなムードを漂わせている誰かの姿をみても「今だけ今だけ、どうせ投薬してU=Uになったら、もうゴム着けなくていいんだって喜んで、前以上にやりまくる」と楽観視してしまうのは、ボクという病だ。

リスクを重んじる医療職としては致命的な特性。

いつだってボクはボクの理想を超えたがる。

きっと読んでる者には伝わりにくい話なんだろうなあ。

まあいいや。ブログなんて読んで貰えたらラッキー、書いて発散、昇華させることが本来なんだから。

 

 

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