ヤズコルヤズカマク

ヤズコルヤズカマクとはケチュア語で「行って目にして帰ってきたもの。目撃者…火山の内部を見た者。翼をもつ赤い存在…自らの弱さを全て焼き払った…を意味する(「赤の自伝」より)

命題

「リハビリも頑張ったんだからもっと減刑せよ」

「せっかく構築された信頼関係がダメになる」

そういう文脈で覚醒剤使用の非処罰化を世にアピールしていくことの白々しさ。そしてそういう言葉しか通じない世間の幼稚さ。

「1」という答えに出会うには、そこに「1」があればいいだけなはずなのに、掛けて、足して、引いて…どうにかこうにか努力の「1」を導き出す。

 

ボクは主張したい。もっとシンプルに。

覚醒剤の使用で誰かを捕まえることはおかしい」と。

だって、誰にも迷惑かけてないんだから。

殴ったわけでもなし、盗んだわけでもなし、犯したわけでもなし。

ボクは誰にも迷惑をかけていない。

 

この主張への説得力ある反論を今のところ誰も聞かせてくれない。

警察署も裁判所も刑務所も、もっといえば、病院の先生も、支援者も弁護士だって教えてくれない。

刑務所じゃみんなが一番興味を持つテーマであるはずなのに刑務官も法務教官もカウンセラーも誰一人として説明しようとする者はいない。

答えることのできない問いを問い続けることの虚しさ。

「捕まって迷惑かけただろう」とか「法治国家なんだから治安不安を煽っちゃアウトだ」とかいうやつもいるが、罪と罰の理由にはなり得ない。全くもって響かない。

アホらし。

 

ボクは覚醒剤を使って捕まったけど、正直言って、反省はしていない。

覚醒剤にかぎらず、人生において反省なんてなんの意味もないから。

ただ、反省とか更生とかいう言葉が好きな人が多いので、反省したふり、更生するふりは、色々便利に使わせてもらいましたけど。

刑務所でもそうだが、いつだってボクの身を助けてくれるのは反省ではなく学習だ。

悪しからず。

 

誰かに危害を加えたわけでもないに、どうして罰せられるのかほんと不思議だ。

覚醒剤使用者は容赦なく厳罰を課すべき極悪人であるというレッテル。洗脳。

抜くことができないほど深く突き刺さる罪。烙印。

罪が大きいから罪深くなる。

 

繰り返す。

覚醒剤の使用での逮捕はぜったいにおかしい」

このシンプルな主張をボクはしたい。だからしていく。

誰も説明できない理不尽で不可思議な社会が今ここに存在していることを確認するためにも。

 

 

 

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近所の銭湯でこの靴下に向けられた意味深なレーザービーム。そこには全身花柄のお兄さんがいて、思わず会釈してしまった。